施設選びは慎重に!

 先日、以前の職場で仲良くなったお方とランチの機会がありました。立ち居振る舞いがスマートで、とても素敵なお方です。いつもお話が愉しく、いつの間にか時間が過ぎているのですが、今回はそのお話の中で気にかかる内容がありました。

 現在、彼女のご主人はホームホスピスに入居されています。脳梗塞の後遺症から発語もなく、意識レベルも意思疎通を図ることは困難な状態です。入居の経緯は、自宅で四年間の介護をされた後、入院となり、そこで余命何ヶ月との宣告があってのことでした。自宅での介護に疲れ果て、藁をもすがる思いでホスピスをみつけ入居を決められたそうです。しかし、入居されてから2年以上経ち・・・また御自分が体調を崩されたこともあり、ご主人のことを考え直されたようです。

 「なぜ余命何ヶ月の診断だったのに2年以上も経っているの?」「主人はこんな状態で生きているのが本当に幸せなの?」

 そう考えると、「薬の量が多すぎはしないか?」と気になりだし、おくすり手帳を持って、元の主治医だった大学病院のDr.に相談されました。

 「ホスピスなのにこんなにたくさんの薬を飲まれているんですか?」と、とても驚かれ、また「ホスピスの趣旨と離れて、普通の施設と同じですね。」と・・・そんなお言葉を聞いて、余計に「主人はこんな状態で生きていることを望ましいとは思っていない。」と思われたそうです。

 大学病院のDr.は、三ヶ月かけて徐々に薬を減らしていきましょうという内容の意見書を書いてくださったようです。その意見書をホスピスに往診されている今の主治医にお渡しすると、「奥さん、いまの医療に不信感があるんですか。」と厳しいお言葉を受けたそうです。

  彼女にとっては、ただ大事なご主人の幸せを考えての行動でした。また今までどおり黙ってホスピスに預けている方が気が楽です。しかし、今回の一件で、やはりご主人を自宅で看取ることを考え始めたという。

実際にこういう施設もあるようです。医療従事者としての倫理や、経営者としてのコンプライアンスなど最低限のラインは必要ではないでしょうか。

 同じ訪問看護を運営している者として、この様な事業所もあるということを、少しでも皆様に知っていただければ幸いです。皆様が、後悔ない選択が出来るために、私どもが知っている情報は皆様と共有していきたいと思っています。

当事業所では、無料の健康相談も随時おこなっておりますので、何なりとご相談ください。

木村