善光寺詣り

〜身はここに 心は信濃の善光寺 導きたまへ 弥陀の浄土へ〜

信州善光寺は、一光三尊阿弥陀如来様を御本尊として、創建以来約千四百年の長きに亘り、阿弥陀如来様との結縁の場として、古くから民衆の心の拠り所として深く広い信仰を得ています。私は中学生の時に家族でお参りしましたが、今回は、それ以来の二度目のお詣りとなりました。昨年、亡くなった母が、口癖のように善光寺に行きたいと言っていたのを思い出し、母の一周忌の御供養にとお詣りを決めました。

今回は初めて宿坊に泊まり、お朝事に参加しました。365日、毎朝行われるお朝事では、全山住職の厳かな読経が響き渡り、祈りの聖地として今日まで脈々と伝えられて来た姿を見ました。皇室の皇女である、お上人様から御数珠頂戴も出来ました。私は、先祖供養や商売繁盛の祈願をして頂きました。

善光寺は無宗教ですが、天台宗の大勧進と浄土宗の大本願と39の宿坊に守られています。39の宿坊の中でも、坊のつく宿坊は浄土宗で、院のつく宿坊は天台宗です。今回は、その中でも坊の兄貴分である兄部坊(おのこんぼう)に泊まりました。この兄部坊だけが朱色の門を許されています。大学でいえば赤門のある東大です。朱色の門には、それなりの理由があるようです。ここでは本格的な精進料理を頂きました。精進料理は初めてでしたが…こんな美味しい食事を毎日、お坊さんは食べているのか!!と羨ましい気持ちで堪能しました。

今回の善光寺参りで、とても勉強になった事があります。それは善光寺の経営手腕です⁈

その一、善光寺の「お戒壇めぐり」では、御本尊の安置されている瑠璃壇下の真っ暗な回廊を通り、中程に懸かる極楽の錠前を探り当てれば御本尊と結縁し極楽浄土が約束されるそうです。

その二、経蔵では経蔵内部の中央に輪蔵と呼ばれる独楽のような形をした書庫があります。この輪蔵を回すことによって一切経を読んだのと同じ功徳が得られるといわれています。輪蔵の中には、鉄眼黄檗版一切経(6771巻)が収められています。経文を読まなくても輪蔵を一回すだけで、6771巻のお経を読んだことになり、功徳をもたらしてくれると言われています。

その三、善光寺の山門には…なんと!弘法大師様と四国八十八ヶ所のお寺の御本尊が祀られていました。四国に行かずとも、四国八十八ヶ所を詣った事になるようです。

今日まで続く、善光寺信仰は善光寺の経営手腕の賜物だと感じました。全国の人々が参りたくなるようなアトラクション的な空間作りと、また参って有難いと感じるような、何でも新しいものを取り入れて善光寺風にアレンジする斬新さを感じました。

ちなみに善光寺の仲見世通りには、スターバックスが出来るようです。何でも良いとこ取りが、今日まで続く秘訣だと勉強しました。

片道600キロの道のりでしたが、善光寺詣りした甲斐がありました。