そこに るり! あり 小野がいた

先週 25日 姫路医療センターから電話がありました。

家島出身の男性が入院されているが膵臓がんの末期となり、生まれ故郷の家島の自宅で家族と一緒に過ごしたいとの希望があります。医療センターさんが、家島に事務所を持つ当事業所の居宅介護支援事務所を探されてご依頼があったようです。

早速、緩和ケア病棟と当事業所のケアマネが連絡をとり段取りに入りました。しかし課題は山程あります。

ご当人は座位姿勢を長く取れない。右上肢の痛みもあるためこの部位への接触は本人負担が大きい。また疾患による痛みも頻繁に起こるため服薬管理も30分単位で必要 など 課題山積でした。しかしご家族ご意向も確認でき、ご理解もいただけるようでしたのでご希望に添えるように動き出しました。

まずは病院から姫路港までの移送をどうするか?救急搬送ではないのでそれには頼れません。これはご家族が福祉有償運送を手配されストレッチャーのまま港まで移送することが出来ました。このときすでにご自宅にはベッドなどの環境整備用具が手配されており、港にはリクライニング型の車椅子が準備されていました。

船ではどうするか? 現在家島への定期旅客船は2社。そのうちの高福ライナーさんの時間帯がベストなので、リクライニングのまま乗れる船があるかどうかを確認。高福さんは通常の旅客船でなく車椅子対応の船をその時間に合わせて準備してくださいました。

船からご自宅まではどうするか?このようなことにも対応可能とするため、家島、坊勢に車椅子での乗車可能な福祉車両を弊社は配備していました。今回はこれを利用します。費用はいただきません。無償の運送です。

続く難題。四輪が行ける場所からご自宅まではおよそ200M。細く起伏の激しい道を、どのように安全に移送していくか?

ここで頼もしい存在が登場です。家島に精通する当法人の介護ステーションの小野の出番です。車椅子を倒して半ストレッチャーとしたご利用者様の膝と胸のあたりに固定のベルトをおもむろに巻きだします。これは移送時に振動で左右にふれ、姿勢を保てなくなることを防ぐためだとのことです。さらに工事用の安全ロープを取り出し車椅子につなぎます。これは下り坂で勢いがつかないようにブレーキの役目を目的とします。このロープを上流側の人間が体の後ろに回し下り坂で突然の事態にに備えます。自宅までの途中に何回かの起伏がありますが小野はこの起伏を一回だけの方向転換で乗り切りました。そして道から自宅に上がる急な階段を るりスタッフ(看護、介護)で丁寧に持ち上げ、ベッドまでお運びした後、看護師による状態確認などで特に異常がないことを確認して無事にご自宅に落ち着かれることとなりました。

今回この方のご希望を叶えるべく協力いただいた方々は多数おられます。しかしながら小野という存在がなければここまで円滑なサービス提供はできなかったと考えます。実際家族の三女さんとの面識があり弊社を信頼していただくに要する時間も大幅にに短縮されたと理解しています。もちろんご家族様の理解や看護スタッフならびに福祉用具を準備していただいた前後前さんの存在があってこそ  の賜であることは間違いありません。

ちまたでは同一法人による囲い込みサービスに批判が集まり、ケアマネは事業所を分散させることを期待されます。しかしそれはサービス選択肢がある場合のことであって、島の実情にはそぐわない面が多数あります。

長くなってしまいましたがとにかく、今回 るり のスタッフのそれぞれの特性を活かして安全事故なくご自宅に戻られるお手伝いが行えたことに多大なる満足感を覚えたことをお伝えしたかった次第です。

重澤